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都内で皆既日食 見えた!46年ぶりの天文ショー

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2009年7月28日


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 今月22日、日本では46年ぶりとなる皆既日食が起きましたがあいにくの悪天候で見ることができない地域が多くありました。そんな中、都内で見事に観測に成功した地域がありました。本土から南へ1250キロ、東京都小笠原村の北硫黄島です。この島の付近の海域で行われた日食観測ツアーに密着しました。

 この日、450人の天文ファンが46年ぶりに繰り広げられる天体の神秘を目の当たりにしました。東京都小笠原村父島は人口2800人、本土から1000キロ、週1往復の定期便で25時間半かかります。この島が皆既日食ツアーの本拠地となります。今回は日食目当ての観光客1000人余りが島に大挙して押し寄せました。港には村の主婦たちでつくる『出迎え隊』が南国ムードたっぷりの音楽で迎えます。さらに村のお土産屋さんでは日食手ぬぐいに日食ガム、「皆既日食限定ストラップ」など地元のデザイナーが日食をイメージして作った小物類、さらには日食をモチーフにした手作りクッキーも登場しました。このクッキーを販売する辻井麻里子さんは「600枚くらい作ったと思います。今のところたぶん100枚くらい売れたので、(日食を見に来る)この便ではけてもらわないと困ります」と話しました。
 皆既日食前日の夜、天体の専門家による講習会も開かれ参加者の知識もばっちりです。またこれまで7回の皆既日食のお天気を晴れにしたというてるてる坊主もツアーに参加です。一行はさらに船に乗って観測地点となる南西180キロの南海上へ向かいます。夜は船内で1泊です。
 いよいよ日食当日の朝です。前夜父島を出発し、さらに南へ南へと航海を続けます。船内も日食ムード満点です。食堂では牛フィレステーキにホワイトソースをあしらった日食ランチも登場し、気分を盛り上げます。そしていよいよ観測地点・北硫黄島の北約17キロに到着、きょうの天気図から割り出した最高の観測場所です。ツアーの参加者は「わくわくしてます」「皆既日食は初めて見るので緊張しております」「この年ですとね、今生の見納め? 楽しみですね」などと準備も万端です。それぞれ思い思いの日食めがね、カメラのフィルターなどの道具を準備します。
 そして…9時59分、太陽の「11時」の方向から少しずつ太陽が欠け始めました。参加者からは「見えます。素晴らしい」「見えました。すごいですね。本当に(日食って)あったんですね」との声が上がりました。太陽が欠けていくとともに少しずつ肌寒さを感じ、30℃以上あった気温が29℃ほどまで下がっていきます。
 そして11時23分、完全に太陽が隠れました。辺りは完全に、間もなく夜になるような夕闇のような風景が広がりました。その後6分余り、水平線が360度夕焼けのように染まり、懐中電灯が必要なほどの暗闇が続きました。そして11時30分16秒、太陽の左上が少し明るくなったかと思うとまばゆいばかりの光――これがダイヤモンドリングです。だんだんと明るさが戻ってきて今世紀最長といわれる皆既日食が終了しました。参加者は「すごかった。今まで見た(皆既日食の)中で最高に近い」「感動しました」「いやぁ、びっくりです」「ここまで来たかいがありました」「すごいよかったです。感激です」などと話しました。
 観測は大成功です。国内の各地が天候不順で観測できない中、最高の条件で46年ぶりの天文ショーを楽しむことができました。今回のツアーに講師として参加した日食の専門家、国立天文台・天文情報センターの縣秀彦准教授は「真上で起こったので、宇宙と私たちが一体になったような鳥肌が立つような経験をできた。感激しています」と語りました。
 国内での次の日食は26年後の2035年で、関東の一部と中部地方にかけて見ることができるそうです。