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街の景観 派手な広告宣伝車を一部規制

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2011年10月6日


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 今月1日からトラックを利用した広告宣伝車のデザインの規制制度が開始されました。これは派手な広告宣伝車が街の景観を損なうとして始まったものです。

 繁華街にひときわ目立つ歌手や食品の宣伝をする『広告宣伝車』――。以前からこのような車はありましたが、最近は色や装飾の使い方がエスカレートし、出会い系サイトや風俗店などを宣伝する広告車も現れてきました。街の人に尋ねると「それ(不快に思うこと)はある。うざいって思うよね」「子どもってすぐにそういうのを覚えるので、そういうのはやめてほしいなと思う」という声も聞かれました。2年前に開かれた都の審議会では子どもを持つ主婦らが出席し、風俗店の広告宣伝車は子どもに悪影響を及ぼすため規制するよう求めました。
 都はことし3月に屋外広告物条例施行規則を改正し対策に乗り出しました。違反すると最高30万円の罰金となります。広告宣伝車に頭を抱えるのは東京都だけではありません。
 現在の道路交通法では広告宣伝車などの放送車は8ナンバーを登録しなければいけません。警視庁はこのような違法車を取り締まる意味でも広告宣伝車の規制に力を入れたいと考えています。そこで都と警察、そして電車やタクシー業界などの宣伝車の広告デザインを審査してきた社団法人東京屋外広告協会が宣伝車のデザインを規制する自主審査制度を始めました。広告車のデザインが「街の景観に配慮したものか」「公序良俗に反していないか」などのほか、「道路交通標識に間違われるものでないか」などの注意点も審査の対象となっています。東京屋外広告協会の沖村修平事務局長は「特に青少年に悪影響を与えるような広告宣伝車の業者を規制して、真面目にまともに新しいジャンルのアドトラック等を運行している業者に関してはむしろ側面から育成する。決して門戸を閉じるものではない」と話します。
 新しい制度では広告宣伝業者が公道で宣伝車を走らせるために区市町村に屋外広告物を掲載した車の走行許可を申請する前に、デザイン審査に通らなければいけません。この自主審査制度がよりよい街づくりにつながるとしていますが、問題点もあります。この条例は都内だけのもので、都外ナンバーを付けて走る車に関しては規制の対象ではないのです。沖村さんは「都の都市整備局では『この条例改正を47都道府県に推進する』と。おそらくここ数年のうちにあっという間に広告宣伝車の規制が47都道府県に広まっていくから、それをわれわれは期待している」と話します。
 それでも広告宣伝業界では不満を抱えているようです。TOKYO MXの取材に対し、ある業者からは「法令順守や媒体価値を守り良好なデザインのみ制作してきた会社にとっては大きな障害になる。現在の条例は正直者がばかを見るものになっている」「他県ナンバーは審査が必要ないのでクライアントはそちらに流れる可能性もある。売り上げの面で今後どうなるか不安」とメールで回答を寄せました。
 現在、車を使った広告業界は組織化されておらず、デザインを審査する団体は連絡が行き届くような組織をつくるよう要請しています。社会に離反するのではなく社会にどう対応し、協調していくかが今後の課題となりそうです。