月は東に日は西に
月は東に日は西に 画像
ストーリー

「なおくん、そろそろ起きないと、遅刻しちゃうよ」今日から新学年、新学期。幼なじみの保奈美は、「もう子供じゃないんだし」と、何度言っても起こしに来る。
丘の上にある『蓮美台学園』で、今年から2年生になる俺たちは、通い慣れた通学路を歩き始めた。
「直樹ーっ、先に行くからねっ」
脇を追い抜いていく従妹の茉理。
両親を事故で失って以来、俺−久住直樹−は、叔父夫婦の家に世話になっている。当時、同居することに大反対した従妹の茉理も、この春から蓮美台学園に入学してきた。そんなありふれた日々。……のはずが。
どさっっ
学園の屋上で昼寝を決め込んでいた俺に、空から、女の子が降ってきた。
「……祐介?」
その娘は転校生として、翌日からクラスメートになった。しかも、俺のことを誰かと勘違いしているようだ。ゆっくりと時は流れ、変わるものと変わらないものが、俺の周りを流れていく。繰り返されるありふれた日々が、少しずつ、動き始める。


これまでのお話